血管年齢検査|あなたの血管は何歳ですか?

       

「人は血管とともに老いる」といわれており、年齢を重ねるとともに血管も老化します。しかし、食生活や運動不足などの生活習慣の乱れによって、血管の老化スピードは速くなり、実年齢より10歳も20歳も高い血管年齢の人が増えています。

若い血管はしなやかですが、老化すると弾力を失って硬くなります。すると、血流が悪くなり肩こりや腰痛、冷えなどの不調として現れます。それだけでなく、動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気になるリスクも高くなってしまいます。自覚症状がなく、気付かないうちに少しずつ老化が進んでいく血管だからこそ、一度血管年齢を調べてみませんか?

このような方は一度血管年齢検査をおススメします

血管年齢検査の方法

血管の硬さと詰まり具合を専門の機械で測定します。 両手足に機械をつけ、5分程度で検査ができます。血圧計のように最初強く締まり、その後緩む、また締まるを何回か繰り返します。血管年齢検査は動脈の弾力性、狭くて流れの悪いところの有無、つまり動脈硬化症のスクリーニング検査になります。検査の結果は当日に説明できます。

       

血管年齢検査の項目

「CAVI」キャビィ検査

動脈の硬さを測定する検査です。心臓から押し出された血液により生じた拍動が、血管を通じて手や足に届くまでの速度を計測します。動脈硬化が進んでいるほど「CAVI」の値は高くなり、9.0を超えると約半数が脳動脈や冠動脈に動脈硬化を発症していると言われています。

       

「ABI」エービーアイ検査

足の動脈の詰まりを測定します。健康な人では、足首の方がやや高い値になります。動脈が詰まっていると、腕に比べ足首の血圧は低くなるので、「腕の血圧」と「足首の血圧」の比から足の動脈の詰まりを診断することができます。値が0.9未満であると詰まっている可能性が高く、その値が低いほど重症になります。

       

頚動脈エコー

ベッドに横になり、頚部にゼリーを塗って超音波を当てて観察します。痛みや副作用はほとんどありません.頸部の動脈の内膜肥厚やプラーク(動脈硬化巣に存在する内膜の斑状肥厚性病変)のサイズや性状を観察します。これらの検査により動脈硬化が認められた時はMRI検査を依頼したり専門医を紹介することがあります。

       

予防法|血管の若返りには食事と運動が大切

血管を若返らせるために最も効果的なのは、食生活の改善です。血管年齢が若返ると、血流がよくなり全身のすみずみに酸素と栄養がいきわたるため、さまざまな不調の改善が期待できます。もちろん血管病も予防できます。

       

食生活の改善

塩分を減らす・塩分を追い出すことを意識しましょう。塩分そのものが血管を傷めますが、塩分のとりすぎで血圧が上がると血管が傷ついて機能が低下します。 魚や大豆もおススメです。これらに含まれる良質なたんぱく質は、細胞の新陳代謝を促し血管を強くします。
豆腐などの大豆製品には、抗酸化作用がある大豆イソフラボンや大豆サポニンが含まれ血液をサラサラにする働きがあります。

       

運動を日常に取り入れ血管を強くする

血管を若返らせるためには、食生活に加え適度な運動習慣も大切です。
1日5分~10分だけでも続けることが大切です。朝のラジオ体操や、寝る前のストレッチ、スクワットができる方はスクワットをするなど。
また、このような特別な運動をしなくても車やエスカレーターの使用頻度を減らし、積極的に歩いたり階段を上り下りするなどでもOKです。

       

FAQ|血管年齢に関するよくある質問

Q.血管年齢検査時の服装は何でも大丈夫ですか?

A.上腕と足首に測定計(血圧測定器のようなもの)を巻いて検査を行います。
上腕と足首が出しやすい服装でお越しいただきますとお着替えをせずにそのまま検査を受けていただくことができます。ストッキングは脱いでいただきます。

       

Q.血管年齢の検査はどの程度の頻度で行った方がいいですか?

A.健康状態を確認するためであれば、1年に一回程度の検査を行うのが望ましいでしょう。高血圧や脂質異常症を治療中の方は,半年に一回程度の検査を行うのが良いでしょう。

       

Q.血管年齢検査をするにあたって、何か制限はありますか?

A.特にありませんが、下肢静脈血栓症治療中の方は注意が必要です。

       

Q.血管年齢検査で病気はわかりますか?

A.検査で病名がわかるわけではありませんが、動脈硬化性疾患(閉塞性動脈硬化症など)を診断する指標になります。